相席居酒屋に行ってきた~後篇~

筆が立ちすぎてみんなから「面白い!」「好き!」「脇臭くない?」などと言われるのでブログ書きます。(本当は新宿であった予定が案の定21時に終わり、暇だし誰か誘おう!と意気込んだものの、社会人・多浪・無職と順番に断られブログしか書くことないな~と思ったことが原動力である。非力なおまんよに目頭が熱くなるね。)

 

相席居酒屋の後篇です!

 

気持ちだけはアイドルマスターミリオンライブ!箱崎せりかになっていた私は考えた「相席居酒屋って人変わったりしないわけ?」私の事前調査では相手が変わるはずであった。いつになったら目の前の地蔵がチェンジしてくるか不安で迂闊に言葉を発することができない程の緊張感に顔をしかめていた。男性は30分食べ飲み放題で1500円。10分延長で+500円という料金体系だった。(週末は値上がりする)つまり、相手の金が底をつき退店したら男性が変わるシステムのようで、女性は「タダで飲み食いできるかわりに、どんな男性が来ても相手が帰るまではその人と飲んでね~」というスタンスらしい。憤った。地蔵のくせに店内をうろつく彼は多動症か何かなのだろうかと不安に駆られ、烏滸がましいながら「お金払ってないし、この地蔵は私のお願い事は叶えてくれないだろう…」とチェンジのない相席居酒屋を恨んだ。

 

しかし、実際恨んでいたのは地蔵だろう。ピルケっちとイケメンは比較的盛り上がっていたが、私はここまで尿道を引き締めることしかしていない。実質2:1の合コンが行われているといっても過言ではない。私はというと、オーディエンスのような、ディフェンスのような、誰も攻めてこないゴールを一生懸命守る痛い勘違い女にレベルアップしていた。そんな地蔵に私は心底同情したし、机の下でこっそりtwitterをしている後ろめたさも感じていた。

 

「そろそろ店移すか。」

 

その言葉に化学反応を起こし、リトマス紙が青色から赤色に変化する程度の賛成を示した。しかし、事件は起こった。店を出るなり地蔵が「ごめん。先輩から急に連絡が入って~云々」とワカメちゃんのパンツくらい見え見えな嘘を垂れてきたので、さすがに我慢していた尿も地面を濡らしていた。アメージング。ならばお前らだけで店をでろハゲ!と心の中で煮えたぎる怒りの感情をじっくりコトコト煮込みながらキリストのような顔で「あ、はい。また今度遊びましょうね。」と、涅槃を心の中で感じながら別れを告げた。

 

結果:不細工はどこへ行っても相手にされない

 

さすがに退店したばかりの店へもう一度入り直す勇気はなく、新宿へ移動することにした。(最初はメスゴリラのテーマパークのような相席居酒屋でしたが、出るころには隅田川花火大会を楽しんだものの、女から相手にされず泣きながら下北沢まで流れ込んだ落武者のような男性がわらわらと女のいないテーブルで杯を乾かしていた。休日だったが、下北沢は満席になることは少ないのかな~というのが感想です。)新宿へ移動したものの、歌舞伎町も東南口付近も満席で1時間ほど猶予が与えられた。メスゴリラモードになるにしても、いつ着信で呼び出されるかわからないので一先ずパチンコ店へ駆け込み化粧を直し、再び夜の新宿へと繰り出した。キャッチのお兄さんと話し込み「(は~…これが女子大生らしさなら私はtwitterで『まんこ!了解w』と何の脈絡も無く下ネタを連投している方が幸せなのかもしれない。)」と考えていたら着信音が鳴った。場所は東南口のロッテリア近くの相席居酒屋だ。

 

「また不細工が災いし、相手に逃げられたらどうしよう…」と考えメス顔モードにピリッと色気のスパイスを足しつつ完全に発情期のメスゴリラ顔で店員に案内されるまま席についた。数分遅れで二人組の男がやってきて店員の掛け声のもと「相席居酒屋にカンパーイ☆」と、恥ずかしいコールで乾杯し、飲み会スタート。私の心配はただの杞憂で終わった。なぜなら相手は二人とも私の二つ下で一緒に行ったピルケっちに年齢を合わせられたからだ。自分が求めていた人と当たる蓋然性の乏しさを呪いながら日常生活の方がまだ良い出会いがあるのでは…と相席居酒屋のコンセプトに泥を塗りながら豚のように食べ物を口に詰め込んでいた。下北沢は注文制だが、我々が訪れた新宿の店はビュッフェだったので勿論好きなものを好きなだけ皿へ盛れる。「男もこれくらい好きなだけ選べたらいいな~」と邪な感情を口いっぱいに詰め込んだ揚げ物で押さえつけ、会話へ参加した。

 

オレンジレンジのヤマトと、江戸川乱歩がかけている眼鏡をつけたウェイ落ち男子だった。ただ江戸川は口が達者だったのでずんずん話を進めてくれ、ヤマトは控えめだが話はしっかり聞いている感じだった。ここまで来ると「ピルケっちが楽しんでくれたらなんでもいいや~」と思い、トイレでtwitterをする始末。社会に適合が云々の前に年下男子はどうも子供に見えてダメなのに加えて、相手の語彙力の無さに驚愕し、合わせていたら「ちんぽ!w」しか言えないロボットになっていた。冗談はさておき、トイレから戻ると既にピルケっちは2人とlineを交換していた。ここで4人差…あゝなんて私は品のある女性なんだ。このクソ阿婆擦れ女(本人が前篇を読んで面白く書いてくれるならどんな文章でもいいよと言ってくれたので…何より彼女”怒り”の感情が欠落しているのでおそらく怒らない)は何処まで底辺を追求したら気が済むのかしら…と考えながらコサックダンスを踊っていると「カラオケ行こうよ」の決まり文句。「勘弁してくれ。確かに小学生の時オレンジレンジロコローションはCDを購入する程好きだったが、今じゃそこまで好きじゃないんだ。聞いたのが2,3回なのは悪いと思っているが、4回目は今ではない。」心の中で謝罪していると、ピルケっちが明日どうしても外せない用事があるとのことで何度も誘われたが店を後にした。私の心中謝罪は何だったんだ。

 

結果:人によっては不細工に見えない時もある

 

IQが3くらいになって「ちんぽ」という言葉すら話せない幼児退行しきった私はピルケっちと逢瀬の別れのようなさよならを交わし、電車に乗り込んだ。こういう時に限ってお話ししたい人から電話がかかってきたり、lineが飛んでくるのに、構って欲しい時って本当に誰からも相手にされないんだよな。今日みたいな。許せない。許せない。許せない。許せない。クソクソクソ。電車の中だったが周りに誰もいないし、何よりお話したかった私は電話に出た。一言二言かわし通話を切った後、遊べそうな人に連絡を取った。踵を返し目的地を変更した。

 

『昼は明りで照らされることしかないが、夜の暗闇は我々に密着してくれる。』

 

浪人生の時、評論を読んでいて妙に納得した一文。誰の文章か忘れたが鷲田清一辺りを読み漁ったらあっさり見つけられそう。 それはさて置き、密着してくる夜の暗さが私は大好きなので、もう一つ大好きな公園での待ち合わせで胸が躍って、気が付くとコサックダンスを踊っていた。夜の公園は本当に最高で、子供のわさわさ音も大学生の盛り上がり声も犬の鳴き声もない。唯一嫌なのは浮浪者がわいてくることと、虫。星が出ていないのが残念だったがそこに居るだけでとっても楽しかった。よかったら夜の公園でまったりしてみて下さい。相席居酒屋より最高です!ぜひ行ってみて下さい!

 

おわり!